人気商売をした事がある人にはピンとくるであろうこの用語。
*人気商売=芸人とかブログとかの「人からの評価でメシ食ってる職業」。
逆に、そういうことをした事ないには「理解し難いモノ」だったりもする。
この「キャラ」というものを説明しよう。
*追記
間違って伝わると困るので追記。
この記事で言う「キャラ」は、一般生活での人間関係で求められるキャラとは「全くの別物」とお考え下さい。
一般生活での人間関係で求められるキャラは「ちょっとした引っかかりがあれば充分」です。
同じクラス、同じ部署内、同じグループ内など、限られた人数の中での比較になるため、少し特徴があればそのジャンルですぐ一番となり、凄く面白い人に感じられるからです。
それに対し、人気商売のキャラは「めちゃくちゃ濃くする必要があります」。
例えばネットなら、「ネットにコンテンツを出してる全ての人との比較になるから」です。
つまり、生半可なキャラでは「簡単に上位互換が見つかる」。
そのため、かなり強い「唯一性が必要になる」。
結果として「濃くする必要がある」という。
これが一番の違いであり、自分の身の回り…つまり一般社会で…の「キャラ」と、人気商売での「キャラ」は「一線を画するレベルが必要になります」。
ここで書いてるのは、大量に比較される「人気商売でのキャラの見つけ方」です。
「一般社会でのキャラを見つけるのが難しいというお話しではない」ので、そこだけご留意して読み進めて頂ければと思います。
では本題へ。
▪︎キャラとは?
キャラは「その人がどういう人かを表すモノ」。
そしてそれが「楽しく周りに受け入れられている」状態。
この状態を「キャラ」と言う。
例を出すと…
有吉さんの毒舌とか、
所さんの自由さとか、
ホラン千秋さんの強めな物言いとか。
1発で「その人」って分かるモノで、かつ「それを見て面白いと感じれるモノ」。
実はこれ「自然に出来てたものではない」。
普通の人はキャラを「見つける」という作業が必要になる。
そしてあまり知られていない事実がある。
「キャラを見つける難易度はエグい」。
▪︎キャラを探すのは「超難しい」
皆んなに認められるキャラを見つけるのなんざ「奇跡みたいなモノ」。
キャラを見つけるには段階がある。
まずは…
1、自分の持っている「人に評価されるモノ」を探す
超ポジティブとか、ネガティヴとか、偉そうとか、もっと俺を見ろとか、そういう「諸々の特徴」。
これがなぜ「探すのが難しいのか?」。
その特徴が「弱点」だったりするから。
例えば「オリラジ中田さん」。
溢れ出る「俺を見てくれ」という自己顕示欲。
己を「perfect human」と言い切り讃える曲を出し、5時間の独演会をやってのけるほどの「パワー」。
これがめちゃくちゃ面白い。
ポイントとしては、これは「掲示してみて初めてわかる事」だということ。
要するに「自分じゃ分からない」。
実の所、溢れ出る顕示欲が恥ずかしいと思っていた事を「中田さん自身が仰っていた」。
つまり「自分では弱点だと思っていた」。
これ一つとっても、自分で自分の特徴を掴むのは「めちゃくちゃ難しい」という事が分かる。
「人を通して=人に見てもらって掴む」しかなく、しかしながら他人は「よほど面白くないと評価してくれない」。
爆発的に評価される事なんてないから「小さな状態で」探す。
「それを見つける」。
しかも「自分の中から」。
気の遠くなるほどの試行錯誤が必要であり、これを見つけるのはもはや「完全な運」である。
宝くじに当たるようなもんだということを理解していただけるだろうか?
2、それをどういう形で「出す」のか?
説明のため、上述の中田さんをそのまま引用させて頂く。
溢れ出る自己顕示欲があります。
じゃあ「それをどうやって面白く掲示するのか?」。
それを「歌にした」のがperfect humanであり、「独演会」にしたのが中田敦彦のYouTubeチャンネルである。
単に自己顕示欲をそのままぶつけるのではなく、何かの「面白く感じる形」にして掲示する。
これも上と同じで「いきなり評価されるコンテンツを作れるわけがない」。
「こういう事をすると面白がられる」っていう「小さな種火」を見つける必要がある。
これも「自分で」。
人は教えてくれるけど、それを活かすのは結局のところ自分であり、自分で試行錯誤して見つけるしかない。
運良くコンテンツ作りが得意な人と知り合いでアドバイスを聞けたり、自分を元にしたコンテンツを作りたいと言ってくれる人がいれば、自己探求する必要もない。
しかしながらソロでコンテンツ作りをしている場合や、自分がコンテンツを作る側になっている場合は、自分で試行錯誤して見つけていくしか方法がない。
こちらも発見できるかどうかは「運ゲー」と言っていいレベル。
「自分の持っている他人から見て面白いモノ」を見つけるだけでも超絶難易度なのに、それに加えて「それを面白く見せるためのコンテンツ作り」まで見つける必要がある。
この時点で無理ゲーなのに、世の中に知られるレベルの認知度を得るにはさらに要素が必要となる。
3、「どの場所」へ「どういう形で」出すのか?
perfect humanはENGEIグランドスラム。
独演会は中田敦彦のYouTubeチャンネル。
*もっと言うと、授業形式の「あの形態」は、しくじり先生で凄く人気だった世界史の授業形態を取り込んでいる。
つまり「どこに出す」のか?
ネタ番組だから「歌ネタで人気になった」し、YouTubeチャンネルだから「独演会」が人気になった。
皆んなに見てもらうには「そこに合ったコンテンツにする必要がある」。
自己を知り、合ったコンテンツの作り方を知り、それをチューニングして「合った場所へ出す」。
いかに「天文学的な確率か」というのがお分かりになるだろう。
▪︎ウケるキャラは本質的に「1つしかない」
自分の愛される特徴というのは、大体1つに集約される。
なぜなら「自分自身の特性」と「経験」の集約でしか生まれないから。
中田さんの場合、サイコパス寄りな特性と、小学校の頃に応援団長、生徒会長、学級委員長などを兼務した経験、勉強をめちゃくちゃやってきた経験からなどから「生まれた」のが「あのコンテンツ達」。
その特性は「完全に独自のモノ」。
逆に言うと「独自なモノだからウケる」のである。
他の事をやったら「普通」であり、もっと言うと「他に上位互換がいる」。
「自分じゃなくてもいい」のである。
なので、キャラを「貫く」という決意が必要。
「自分のウケるやり方はこうだな」と思ったら、貫く。
そのウケたキャラというのは「唯一無二の奇跡から生まれたキャラクター」なのである。
そんなものが何個もあるわけがないので、もし見つかったら大事にして頂きたいモノです。
▪︎キャラが見つかった人は「超運が良い人」
「自分のこの特性が皆んなに評価されるのかも…」と、理解した人は「勝ち組」。
それは貴方にとっては「再現性のある事」であり、しかも「変わらない特性」。
自分の特性と経験から編み出された「唯一無二のコンテンツ」である。
それは貴方が愛される理由であり、それに準じたやり方をすれば、ずっと人気者である。
偶然でもそれを発見できた人は「大事にして欲しい」。
天文学的な確率でしか見つからないモノなのだから。
▪︎まとめ
キャラ=多くの人が面白いと思う振る舞い。
これは自分の弱点であることが多い。
それを上手に「見せる」事で、多くの人にとって「面白いと感じるコト」になる。
さらに言うと、これを見つけるのは「天文学的な確率でしか見つからない」。
人の反応を見て、色んなものを作ってみて、色々な場所へ出してみて、とにかく「偶発的に見つけるしかない」。
人と一緒にいても、自分のことで手一杯だったり、弱点だと認識し続けていたり、小さすぎて気付かなかったりすれば「見つからない」。
長い付き合いの人に見抜いてもらうか、小さな事から気付くか、延々と試し続けるか、とにかくキャラを見つけるには「運がいる」。
「人気になる」というのは物凄く難しい事であり、一部の運のある人だけが辿り着ける領域です。
逆に、一度見つかった人は「それが唯一無二」です。
その人にとっては再現性があるので、ずっと人気である事は難しい事でもないかと思います。
「キャラを見つけるのは超難しい」。
この事だけでもご留意頂けると、人気商売をやってる人への見え方も変わるかと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。