もはや個人のメモ帳と化したこのブログ。
水野敬也氏の「LOVE理論」を読んでたら、クソ名作だったというお話し。
▪️悲劇&喜劇と文章の面白さ
とにかく文章が面白い。
男子校出身のノリ。
絶妙にバイオレンスで、かつ軽い、そしてちょい自虐的な語りは非常に面白い。
*男子校、或いはそれに近い状態で学生時代を過ごした人は、間違いなく楽しめる。
モテるかモテないか?で言えば「モテない思考からスタートしてる」本であり、そこが逆に見やすい本になっていたりします。
大学生以降のエピソードは「壮絶」。
とは言え、女の子絡みを一緒に楽しめる「友達がいた」のが羨ましくてしょうがない。
辛いけど、最高に楽しかったんだろうな〜。
筆者は誰にも相談しなかったし、出来なかった(プライド的な方)からね。
同じように人に言えないやつに伝えたいのは、「女性経験とか無くてもいい」という事。
友人に自慢されたら、今年中に追いつくからな!でいい。
友達と一緒に「女欲しい!」っつって騒ぎ回って楽しめば、それが財産になる。
「あん時こお前のアシストで上手くいったよ」とかがあれば最高ですし、「失恋で慰めあった」とか、「笑いあった」などの経験は一生モノです。
筆者のように変に凝り固まって動けなくなって、女の子絡みの思い出が特にない、という方がよっぽど損失が大きい。
異性関連はオープンに話し合おう。
*コミュニティでおおっぴらにはしないように。「親しい友人と楽しむ」事。
▪️見所は面白さ
著者の「なりふり構わない姿勢」が凄く楽しく(ここが「男子校的」であり、男としては格落ちしてしまう)、性格の良さと「ほんわかした雰囲気」に引き込まれて、ページをめくる手が早くなっていきます。
実際に使えるかどうか?より、「小説として面白い」くらいの感覚でぜひ。
▪️個人的には
「種(男)としての魅力を上げる」事が、「女を口説く最短の道である」と感じる。
つまり、「健康」を土台とした「男性としての魅力」を作り上げ、真っ向勝負する。
んで、断られたら次行きゃ良いじゃんと。
それを繰り返してれば、いつか当たる。
▪️漏れている重要な要素が2つ
LOVE理論には書いていないが、重要だと思う2つをご紹介します。
1、好意の5段階
嫌い→興味なし→普通→気になる人→好き
の段階。
この段階を「一個ずつ進んでいく」。
見分け方は…
「会話が成立するかどうか?」
「2人で遊びに行けるかどうか?」
「手が繋げるかどうか?」
「最後までいけるかどうか?」
の4つ。
上に書いた、魅力を上げる理由は「会話の成立→2人で遊びに行く」の部分に「思い切り関わってくる」から。
かっこいいやつ(アピールがあるやつ)は、「至って普通の会話で」2人で遊びに行く約束を取り付けられる。
逆に、アピールがない…デブとか清潔感がない人は、高確率で弾かれる。
「自分の魅力を上げる事」。
これを疎かにすると拒否が出る。
2、モテる男の3G
「紳士(gentle)、ギャップ(gap)、強引(日本語w)」
の3種類。
2-1、紳士
これの意味は「女性を社会的に貶めない」という事。
コミュニティの中にいる女性を尊重する。
ただし「2人で遊びに行くまでの間」だけ行う事。
2人での約束を取り付け、2人で会ってる時は「男女として」会う事になる。
そこで求められる事は少し異なる。
2-2、ギャップ
「ロールキャベツ男子」が最たる例。
涼やかなイケメンに、情熱的に迫られる的な。
ギャップは、無理に演出しない方がいい。
それより、女性相手に「気を使わない立ち回りをする」ように意識する事で「自然にギャップが出る」。
メンドくせえ事はメンドくせえと言い、やりたい事はやりたいと言う。
力を抜いてワガママに、気分のまま、気を使わないで接する事で、貴方の色々な魅力が出る。
2-3、強引
「本能」の部分。
勿論「2人で遊びに行くまでは厳禁」。
そして「拒否が出たらすぐに止める」。
2人で遊びに行って、リラックスして話して、手を取る。
嫌なら拒否られるし、良ければ楽しく握り返してくる。
女性に気がある確信があれば強引に行ってもいいけど、無理くりいって楽しいかは保証出来ない。
▪️まとめ
この本での水野敬也氏の印象は「最高の男友達」です。
一緒に飲みに行って、バカ話しすると楽しそう。
相当に頭のキレる「日村勇紀」的な。
とにかく「温かい人」です。
このLOVE理論がハマるのは「丁寧で優しい人」なのではないかなと。
体系的でマッシブな「理論を好むタイプ」は、別のを見る方がいいかも。
状況別で「最終的な目標となるもの」を意識に入れる。
そして、各項目で「女性が何を望んでいるのか?」
を理解した上で、それに合わせた立ち回りを練る。
女性に負けまくるより、自分を鍛えて相手を理解する方が楽じゃね?
んで、最小限の負けで、勝ちまで辿り着く。
どっちにしろ自分を鍛えないと、すぐに限界がくる(落とせる女性の上限値がすぐに来る)よ。
そういうマッシブな理論で動ける人は、鍛えた方が早いですよ。
LOVE理論、久しぶりに「面白い本」だった。
冗談入れながら、軽い文体で綴るのって重要なんだね〜。
最後に、著者、水野敬也氏の名演説を贈る。
「この世の中には、キムタクよりお前の方がカッコいいと言う女が必ずいる」
醜形恐怖にまでなった著者が、大学生の時の彼女に「レオナルド・ディカプリオ(約20年前の全盛期)に似ている」と言われて感動で泣き崩れたというエピソードから出た言葉。
そして…
「生まれた時からずっと女の子にモテていたら、あの感動は味わえただろうか?
この人生で感じる事の出来た多くの喜びは存在しなかっただろう。
生まれつき、人に誇れるルックスも、人が羨む才能も、何も持っていない
しかしその「持っていない」という事実こそが世界からの贈り物なのだ」
「信じられないか?
じゃあ、俺の言っている事が本当かどうか、今から確かめに行こうじゃないか」
「さあ靴を履いて
答えは扉の向こうにある」